陰陽(いんよう)

前回の不眠症のお話で「陰陽バランス」というフレーズが出ましたので、陰陽について簡単に説明いたします。

陰陽という言葉は、東洋医学の中によく出てくる言葉ですので聞いた事のある人も多いと思います。さて、この陰陽とは何ぞや?

東洋医学には陰陽学説と言うものがあります。陰陽学説では、「この世のあらゆる事物は全て陰と陽に分類する事ができ、あらゆる事物の内部もまた陰と陽に分ける事が出来る。」とあります。

つまり、人も植物も音も光も全て陰と陽の二つに分ける事ができるという事です。例えば人は、男が陽で女が陰です。

では、前回の不眠症での陰陽は何を分類しているのかと言うと、「自律神経」です。

自律神経の交感神経を「陽」・副交感神経を「陰」と考えると現代医学でも説明ができますね。

交感神経は活動時や昼間に活発になる神経、副交感神経は安静時や夜に活発になる神経です。このバランスが崩れるのが自律神経失調症。そして自律神経失調症に最も多い症状が不眠です。

4000年の歴史をもつ鍼灸医学、なかなか面白いでしょ!!

ちなみに、陰陽学説に「あらゆる事物の内部も陰と陽に分ける事が出来る」とありますが、これは、陰の中にも陽があり、陽の中にも陰がある。完全な陰も陽も無いという事です。

例えば、男性にも母性的なものはありますよね。

2017年12月09日